幼なじみ〜君の背中を追いかけて
「有里?」
悠くんの声で
私は我にかえった。
「どうした?大丈夫か?」
そういい、心配そうに私の顔を覗いてニコッと微笑んだ。
本当に悠くんは優しいね…
悠くんに心配かけたらだめだよね…
「何もないよ♪あ、りんご食べたいなぁー」
私はニコッと微笑み返して、
元気だよ、と伝える。
「りんごね、剥いてやる」
「ありがとう」
病室にりんごの皮を剥いている音が響き渡る。
悠くんは、
りんごを剥いている時は
いつも剥くのに集中して、
ずっと無言なんだ。