泣き虫王子と哀願少女



「そういえば私、初恋もまだだもんなぁ……」



高2にもなって初恋がまだな子なんて、周りの女子でも聞いたことがない。



「やっぱり私、どこかおかしいのかな……」



今まで嫌というほど悩んできたけれど、どれだけ悩んでもいまだに答えがみつからない。


まるで出口のない迷路に迷い込んでしまったかのような感覚にとらわれた私は、そんな自分を慰めるように両膝をギュッと強く胸に抱きしめた……。


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