泣き虫王子と哀願少女


5分程そうしていただろうか。



ようやく落ち着きを取り戻した私は



「せっかくリカちゃんと友達になれていいことあったんだから、元気出さないと!」



自分を励ますように、膝にうずめていた顔を上げ勢いよく立ち上がった。



嫌なことを振り払うように大きく深呼吸をすると、午後の授業に向けそのまま自分の教室へと駆け出したのだった。

< 124 / 326 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop