泣き虫王子と哀願少女
「ねぇねぇ! それじゃあ今度の日曜日に、3人で青葉台遊園地に行こ~よ!」
しょんぼりしていたはずのリカちゃんが一転、とびきりの笑顔で提案してきた。
「青葉台遊園地?」
「うん! あそこなら絶叫マシーンもいっぱいあるし、泣き虫を鍛えるにはピッタリでしょ?」
「それはそうだけど……」
ニコニコと微笑むリカちゃん。
「ねっ! 潤もそれでい~よね!」
「俺はべつにかまわねーけど……」
「やった! じゃぁ決まりね!」
なんだかとんでもないことになっちゃったな……。
どんどんおかしな方向へと事態が進んでいるように思えるのは、私の気のせいだろうか?
ルンルンと嬉しそうなリカちゃんをよそに、なんだか更に頭痛が酷くなったような気がしたのだった。