泣き虫王子と哀願少女
◇友情と愛情と無情と
数日後の日曜日。
先日リカちゃんと約束した青葉台遊園地の入り口で、二人が来るのを待っているところである。
結局あれ以来、潤君と会う時は必ずリカちゃんも一緒にいたため、庇ってもらったお礼も未だ言えずにいた。
そういえば最近潤君と話してないなぁ……。
無意識に溜め息が漏れる。
本来の目的からもそれたままだし、もしかしたらずっとこのままなのだろうか。
そう思うと、なぜか酷く寂しいような複雑な気分になるのだった。