泣き虫王子と哀願少女
「ギャ~~~ッ!!」
雲ひとつない澄み切った青空に、今にも死んでしまうかのような絶叫がこだましている。
「ゼェ……ゼェ……」
よ、ようやく終わった……。
気が遠くなるほど長く感じられたジェットコースターがようやくゴール地点に到着し、地面へと降り立ったところである。
フラフラとおぼつかない足元に真っ青な顔。
今の私は、他の人からとんでもなく危ない人に見えているに違いない。
メニュー