泣き虫王子と哀願少女


「高校生だったんだ……」



あまりにも思いがけない再会に、体中が心臓になったみたいにバクバクと脈を打っている。


鼓動が激しすぎて壊れてしまいそうだ。



「……雫?」



心配そうに私を見つめる明里に「大丈夫だから」と返事をし、胸の前でギュッと両手を握りしめる。

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