泣き虫王子と哀願少女
「あ……の……、リカちゃん……?」
折れそうな心を叱咤しながら、震える声でなんとか言葉を絞り出した。
「どうゆう……こと? 何かの……間違い……だよね……?」
「……」
口もとを引きつらせながら、それでも必死に問いかける。
そんな私を、まるで蔑むかのような冷酷な瞳で見つめるリカちゃん。
やがて……
「間違い? ばっかじゃない?」
「!」
耳を覆いたくなるような言葉が、今度は私へと投げつけられたのだった。