アキと私〜茜色の約束〜
1st Quarter

週明けの月曜日の朝。
席に荷物を置き、鞄から教科書を机に入れていると、バタバタと慌ただしい足音を立てて来た弥生が興奮気味に言った。


「茜っ‼︎聞いた⁉︎」

「何の騒ぎ?」


弥生だけでなく、学校全体がどこか色めき立っているのは何となく気付いていたけど。
特にうちのクラスは騒がしい気がする。


「バスケ部よ!男子バスケ部!」


バスケ部?
そういえば先週、隣りの席に集う秋人軍団から、土日にインターハイ予選があるっていうような話が聞こえて来たっけ。


「インターハイ予選、順調らしいよ」

「へぇ」

「秋人君、大活躍だったんだって。さすが我が校のエースだよねぇ」


弥生の言葉に、教科書を机に入れていた手を止めた。

大活躍って…エースって…
うちのバスケ部はどうかしてる。



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