アキと私〜茜色の約束〜

ミニバスの帰り、三人で手を繋いで帰った土手。
アキと秋人の間に私がいて、よくしりとりをしたっけ。

罰ゲームで変顔をさせられたり、デコピンしたり。
秋人はいつも全力でデコピンしてきたけど、アキはいつも力を加減してくれていたね。

そうそう、中一の時ここで喧嘩したこともあったね。

アキが女の子に告白されてるのを見た私はヤキモチを妬いて、夜までここで泣いてた。

そうしたらアキが探しに来てくれて、心配するだろ!って怒鳴られたよね。
アキには関係ないじゃんって反抗する私に、アキは、

“関係ある!茜は俺の大事な人なんだから”

そう言って、抱き締めてくれた。

今でも昨日のように鮮明に思い出せるのに、アキがいなくなってしまったなんて…

信じられるわけ、ないよ。



< 152 / 212 >

この作品をシェア

pagetop