アキと私〜茜色の約束〜
休み時間に一人でいても、私が風邪で休んでも、弥生以外に心配したり話し掛けてくれたりするのは必ずこの二人だった。
「うん!うんうん!もちろんだよ!」
「嬉しい!行こ行こ!」
パァッと花が咲いたように笑って喜んでくれるみっちゃんと咲ちゃん。
私、今まで勿体無いことをしていたかもしれない。
もっと早くこの三人に向き合っていれば、ちょっとは高校生活が違ったかもしれないのに。
ケーキバイキングは種類が豊富で、予想以上に美味しかった。
そう感じるのは二年半振りに友達と遊びに行って、気持ちが昂っていたからかもしれない。
気の持ちようで、これが美味しくも不味くもなるから不思議だ。
「え?幼馴染なの?」
えっちゃんと咲ちゃんの声が被った。
目を丸く見開いた二人は、やや前のめり気味に聞いてくる。