アキと私〜茜色の約束〜
熱のこもった瞳で見つめてくる秋人の視線に耐え切れなくて咄嗟に顔を逸らす。
秋人が私を好き?
そんなこと思ったこともなかった…
だって秋人は、ぐれるまではバスケが恋人みたいな感じで。
私のことなんて男友達のような兄弟のような、そんな扱いだったから。
まさかそんな秋人が私を好きだなんて、思うはずがない。
「いつ、から…?」
「物心ついたときから」
「だ、だってそんな素振りっ…」
“そんな素振り一度もなかったじゃない”
そう言い掛けた時、プロミスリングをあげた時の秋人の声が頭を過ぎった。
『俺は無敵になりたい!茜を悪者から守れるように』
私を、守れるように…
その言葉の意味が今になってわかるなんて…
「恥ずかしかったんだよ。それに茜はアキのことが好きだったから俺のこと眼中になかったし」