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家に帰っても考えるのはなこのこと。
なこの気持ちを尊重しなきゃなんだよな…。
「淳~」
「ん?どうした?」
「あげる」
そういって手渡されたのは、なこが最近描いてた絵。
今までのタッチとは違って、どこか明るい印象の絵だった。
そうか、なこも頑張ってんのか…。
色々乗り越えて、今からの人生精一杯生きなきゃなんだよな。
そのために俺はなこの後押しすることも大切なんじゃねぇのか。
社長が言いたかったことが少し理解出来た。
縛り付けるだけじゃダメなんだ。
「なこ、お仕事するか」
「お仕事?」
「ん。好きな絵を描いてお金もらうんだ」
「お金?」
「そ。なこが好きなように使っていいお金」
なこは考える仕草を見せた後、何かを思い出したように「やる」といった。
これでいいんだよな?
いくら考えても答えは見つからねぇ。
ならやるしかねぇ。