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「なこ〜行くぞ」

「うん」



撮影とか以外の仕事には着いてくるようになったなこ。



ケンさんには若干慣れて、された質問に首を振って答えることができるようになった。



まだ会話は無理だけど。



「寒いから上着着な?」

「うん」

「はい、マフラー」

「ポカポカ」



冬が本格的に寒くなってきた。



そろそろクリスマスだ。



「JUNさん、クリスマスの予定は?」

「仕事ですね〜。イブからずっと仕事」

「忙しいですね‼︎でも、やっぱり恋人を一目見たい‼︎とか思いません?」

「思いますよ」

「おぉ⁉︎」

「でも、その恋人がいないんで、寂しく1人でケーキたべます♪」



雑誌の取材。



なこは、マネージャーの見習いって設定。



ま、疑われはしないだろ。



「またまた〜恋してないんですか?」

「恋?恋はしてますよ。常に。素敵な人で溢れてますもん」

「JUNさんに恋してもらいた〜い‼︎」



適当に答えて、適当に笑う。



ま、恋してるのは本当だけど。



「ありがとうございました〜‼︎最後にサインもらってもイイですか⁇」

「俺、サインないんすよね〜。この際サイン作っちゃお」

「えっ⁉︎私が初サイン⁉︎嬉しいです」



ファンだという記者さんに適当にサイン書いて終わり。



JUNって書いただけだけど…。



「淳〜次行くぞ〜」

「はーい」

「猫忘れんなよ」

「猫…?あ、なこのこと?」



ケンさんはなぜかなこを猫と呼ぶ。



確かに猫っぽいけど…。



ケンさん以外のマネージャーさんは、まだなこに会わせてない。



そろそろ紹介しなきゃだよな…。






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