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なこの全てを知ってしまった俺。
それでもなこを愛してる俺。
きっと、これから先、なこ以上に愛せる人は現れないと思う。
それほどまでに、俺はなこにハマってしまった。
それほどまでに、俺はなこに依存していたのかもしれない。
なこが居なくなったら、俺が俺じゃなくなるくらいに。
「淳…飯食え」
「腹減ってねぇんだ…」
突然だった。
本当に、何の前触れもなく、突然だったんだ。
…なこが居なくなった。
写真集の話が進み、なこの絵が着々と完成し、撮影が始まった。
カメラマンは中田さん。
スタッフは信頼できる最小限の人たち。
なこを連れての撮影。
段々俺の仕事に着いて来るのに慣れたなこは、俺が着替えてる間、雪チャンと話したりしてるらしかった。
誰が悪いとか、そんなんじゃねぇんだ…。
少しだけ…少しだけ目を話した隙に、なこが居なくなった。
目撃されたのは、スタジオの前に停まっていた不審な車。
きっとなこは、あの親に連れて行かれた。
俺はなこを守れなかった…。