天国への切符
変わるのも変わらないのもお前次第だよ……か。
あいつに言われた言葉を何度も思い出しながら家に帰った。
なんだか不思議な気分だった。
誰かに悩みみたいなものを打ち明けたのは久しぶりで。
しかもその相手はあの吉岡で。
結局なんだかんだとあいつにうまくまとめられちゃって。
…変な日だった。
靴を脱いで二階へ上がろうと階段を登りかけた。
あれ?
だけどリビングの電気がついていないことに気付いて、ホッとしながらリビングに繋がるドアを開けた。
なんだ、やっぱり誰もいないし。
あたしはそのままキッチンに入ると、適当に取り出した紙パックのジュースを手に取りすぐに二階へ向かおうとした。
だけど、ふと止まった視線。
ダイニングテーブルの上にはいくつものパンフレットが広がっていた。
散らかしすぎ。
ったく、片付けろよ……
イラッとしながらそのパンフレット達をまとめようと、あたしはその中の一つを手にした。