天国への切符
「だから、今の状況は美波のせいなんかじゃないの。自分でこんな今を作り出したようなもんだから」
「…そうなんだ」
美波は少し困った顔をしていたけど。
「だから大丈夫!あたし、自分もみんなも変われるように頑張ってみるから。だから美波、もう少しだけ待っててもらえるかな?」
「えっ?」
「また前みたいにさ、5人で仲良くってのは難しいのかもしれないけど。でも今を変えられるように頑張ってみるから」
あたしがそう言うと、「うん!」と嬉しそうな顔で美波は頷いてくれた。
これでチャラになるなんて思ってない。
謝ったからって、あたしのしたことが消えるわけじゃない。
だけど、美波にこうして謝ることが出来たことは、あたしにとってすごく小さいようで…でも、大きな一歩になった気がした。