天国への切符
本当は気になって仕方なかった。
何で今日、学校を休んでいたのか。
本当は知りたかった。
ここでひとり、何を思っていたのか。
聞いてあげたかった。
……さっきの涙のワケを。
でも…もういいや。
「お前小学生の頃と全然変わってねーな!」
吉岡がそう言って笑ってくれたから。
だから…
「どうせあたしは成長してませんよー」
ふざけたように吉岡に笑い返した。
いいんだ、これで。
泣き顔が笑顔に変わっただけで。
それだけで、もういいと思った。