天国への切符



「おかえり」



玄関を開けると、今日もお母さんがすぐにお出迎え。


毎日毎日よく飽きないもんだよね。



「ただいま」



アッサリと返事をすると、今日もお母さんは嬉しそうな笑顔を浮かべる。



そんなに嬉しい?

あたしが早く帰ってくることが。



全然理解できなくて、素っ気ない態度をとると、そのまま二階へと上がった。



だけどそれからすぐに一階からお母さんに呼ばれて。


あたし何かやらかしたっけ?なんて考えながらリビングに入った。



「なんだ、お父さんも帰ってたんだ?」


「あぁ」



お父さんとお母さんは揃ってダイニングテーブルの椅子に座っていた。



「あれ?おばあちゃんは?」



だけどおばあちゃんの姿がなくて、あたしはお母さんにそう聞いた。


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