天国への切符



何が楽しいのか分からない。


「あはははっ」


だけどあたしは笑いながらすぐに食券販売機へ向うと適当に選んだオムライスのボタンを押した。


そしてトレーに乗ったオムライスを手に席に戻ると、三人はもうすでに食べ終わっていたようで同じスマホを片手に談笑していた。

それを見ながらあたしはかきこむようにオムライスを食べた。


たいして美味しくはなかった。


家で食べるオムライスの方が美味しいような気がした。

いや、確かにそう思った。

でも…


「初の食堂メニューどうだった?」


教室に戻る途中サエにそう聞かれたあたしは。


「明日からお弁当じゃなくて食堂にしようってマジ思った。食堂のメニュー普通に美味しいじゃん」


笑ってそう答えたんだ。

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