天国への切符
何だよ、せっかく味方っぽく話してあげたのに。
あたしの優しさを無駄にすんなっつーの。
さっさとご飯を食べ終えたあたしは、
「ごちそうさま」
そう言ってすぐに席を立った。
すると自分の部屋に戻ろうとするあたしに向かってお母さんが言った。
「お弁当、ありがとう」
はっ?
何ありがとうって。
聞こえないフリをしてそのままリビングを出ようとした。
「朝あんなこと言ってたのに…お弁当箱、からっぽで帰ってきてくれて…お母さん嬉しかった」
だけど…お母さんのその言葉に何故か胸が痛くなって。
「あぁ……うん」
そう言葉を返してあたしはリビングを出た。