天国への切符


よし、完璧。

化粧が終わると髪を整え、クローゼットを全開にした。

お気に入りの服を3着並べ、鏡の前でどれにしようかと代わる代わる合わせていく。



やっぱ可愛い系だよね。


一番丈の短いワンピを選び、すぐにそれに着替えたあたしはカバンに化粧ポーチや財布を詰めると急いで一階におりてリビングに向かった。


「あのさ、今日サエ達と…」


そして、そう言いながらリビングのドアを開けたけど。


ソファに座っていたお母さんとお父さんがギュッと抱きしめ合う姿に言葉の続きが出なくなった。


< 33 / 363 >

この作品をシェア

pagetop