天国への切符
「あいつマジなんなの?転校生のくせに調子乗ってんじゃねーって感じ」
放課後。
寄り道したファーストフード店で、サエの言葉にうんうんとあたし達は頷いていた。
サエはあの一件が許せないらしく、さっきからずっとこの調子。
雰囲気も最悪。
つまんないし早く帰りたい。
だけどそんな本音は心の中だけでしか言えない。
口には出せない。
だって出したら…今度はあたしが美波みたいになるかもしれないから。