天国への切符



悲しいよりもムカつく。

アッサリ失恋とかダサすぎ。


変だよね、好きだったはずなのに。

…涙のひとつも出ないなんて。



電車に乗ってたどり着いた地元の駅。

改札を抜けると、駅前のコンビニで缶酎ハイを2本買った。


プシュッ、と開けたそれを、コンビニの前で半分くらい一気に飲んだ。

そして家までの道をゆっくりと歩き出す。


あたしって何だったんだろう。


付き合ってくれって何だったの?


彼女じゃなかったの?


結局…やりたかっただけ?



そっか、そういうことか。


だからか。

だから普段は連絡なんてなかったんだ。


だから…俺から連絡する、なんていつも言ってたんだ。


ああやってあたし意外にも家に来るような女がいたわけで。


要するに、やりたくなったら適当に誰かれ構わず連絡してたってことだよね?

でもあたしは毎回のようにできないから、用なしになった。

もういらなくなったってことだよね?


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