推理研究部
プロローグ
「そんなの、お前がもったいないよ。俺はお前が好きなのに」
「お前が悲しむ顔なんて見たくない。好きなんだ。お前のことが」
「気に入ってるんだと思う。多分、すごく」
うちの高校の制服を着た男子生徒3人が言う。これは告白なのだろうか。
地味で平凡、男子生徒とは用事がない限り話さず、携帯に登録されている男性のアドレスは、お父さんと担任の先生のみ。そんな私が男子生徒3人から告白されるなんて。
私は、彼らの顔を見ることができず、下を向いて自分の足元を見ていた。この場にいるのは私とその男子生徒3人だけ。顔は見ていなくても、告白の言葉が私に向けてのものなのだということはわかる。
どう答えて良いのかわからず、私はただ下を向いて立ち尽くすことしかできなかった。
そもそも彼らはいったい誰なのだろうか。そんなことを考えていると、遠くから私を呼ぶ声が聞こえた。