花火
今更になって伝えたいことがどんどん大きくなって、心を締め付ける。
なんで僕には欠片の勇気も無いんだ。
伝えたいこと伝える勇気さえないんだ。
そう思うと悔しくて、自分が情けなくて涙が出てきた。
僕はその涙を拭いながら、空き缶を蹴っ飛ばした。
カランコロン。
静かに空き缶の音が響く。
物に当たったって残るのは虚しさだけだった。
僕は静かに目を閉じる。
目を閉じれば、さっきの君の言葉が鮮明に蘇る。