花火


僕は悲しい表情なんか見せなかった。

代わりに満面の笑みで君を見つめた。

君は僕のもとに駆け寄ってきた。

これが本当に、僕達の最後の時間。

もう君に会えることはない。

そう思うと正直、やっぱり辛いし、淋しい気持はした。

でも、僕は笑顔で君に言った。

「これからも頑張ってね。
君と過ごせたこと、本当に嬉しかった。
ありがとう。」

君は涙をためた瞳で、僕に笑顔を向けてきた。


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