拝啓、愛しの君へ

屋敷ではずっと1人だったよ。

庭の花がとても綺麗に咲いた。君にも見せたいぐらいです。一緒に。

家族で出掛けたかったなぁ。俺と君と娘と。君と出逢った桜の木の下とかで花見をしたかったです。

まだ娘は俺の事、覚えてくれてるかな。あれからさぞ大きくなったでしょうね。だって俺が最後に娘に会ったのは2年も前の事ですし。

こんな未練で死ねるでしょうかね。
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