意地悪☆王子
しまった!
また言っちゃった!馬鹿ぁ~
クラス中のみんなが私をびっくりした顔で見ている。
『あっっ!ごめんっ!今のは…つい…』
もぉ…恥ずかしい
コツ…コツ…
誰かの足音が聞こえてくる。
俯いてた私の顔をくいっと上げて
『誰が最低な奴だって…?』
芦田君の綺麗な青い目が私の目を見る。
獣みたいな目で。
『あんたのこと言ってるのよ。』
『…まぁいい。お前吉田とか言っていたな…。吉田。好きな人はいるのか?』
……?
はぁ!?
何こいつ?
『いるわけないでしょ!!ブサイクなんだから!もぉっいいでしょ!?離してっ』
じーっとまだ私を見る芦田君。
人に何分も見られるのが慣れてないせいか目をそらす私。
『ふー…ん』
怪しげな笑みをこぼした芦田君は言った。