第3ワープ宇宙局

群がる人々は、悲愴と狂喜に入り交じっていた。
真山徹…真山徹…真山徹
徹はようやく自分の名前を見つけた。
「あった!シリルあったよ!」
徹はシリルに興奮しきりで叫んだ。
「徹!本当かい?僕もあった!あったよ!」
シリルも興奮して叫んでいた。
「名前のあった受験者は残って下さい。」
綺麗な女性の先生が指示していた。
徹とシリルは隣同士で座り、次の指示を待った。
「まず、合格おめでとうございます。今日からあなた方は第3ワープ宇宙局の社員です。あなた方の自覚と、事業の取り組みに期待しています。」
綺麗な先生が言った。
「次に、ライマンα天体ヒミコ惑星調査の第一人者である、Mr,ヴィクターよりお言葉をお願いします。」
ヴィクターは堂々と教室に入り、合格者と向き合った。
「宇宙は予想外な事が起きます。決して教科書通りにならない。君たちには応用力があり、問題を多角的に見る事ができると信じました。頑張って下さい。」
一堂は拍手し、ヴィクターは立ち去った。
(宇宙は予想外な事が起きる…)
徹は心に刻んだ。
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