DETH
なんとか遅刻は免れた俺は、荒い息を落ち着かせながら椅子に腰掛けた。

HRまで後10分。
俺はあれだけ走ってもまだ眠気は治まらず、さっきの事など忘れ、机に肘をつきながらウトウトしていた。

すると、教卓の方で数人の女子が輪を作り、ヒソヒソと何かを話していた。

俺はそれが気になり、眠たい目を擦りながら少し輪の方へと耳を傾ける。

「ねぇ、知ってる?DETHってゆうゲーム」

クラス一噂好きの奈緒は誰もが知らないであろう…とゆう事まで知っている、人一倍情報が早い、最強の情報網だ。

そんな彼女はまた何か情報をつかんだらしく…

知らない子達は「何それ!?」と興味深そうに聞く。

俺もゲームと聞き、これは聞かなきゃ損だ!と更に耳を傾けた。

「何かさ、聞いた話しなんだけど…そのゲームには隠された秘密があるらしいの!!それは何だか分からないけど、すごく危険なんだって」

「ぇえ~何それぇ…」

“危険”と聞いただけでビビっている裕子に対し、隣にいる遥は

「ばか!ただの噂だって!現に危険て言っても買わなきゃいいだけの事じゃん」

ご最もだ!と俺は心の中で納得した。

でも…もしそんなモノが近くにあるなら俺は欲しいぜ…

危険て聞くと余計やりたくなんんだよな~

それに…

「へっへぇ~♪ゲーム好きの俺にはもってこい!だぜ♪」


< 4 / 46 >

この作品をシェア

pagetop