LOVEPAIN②

「んなの、てめぇに言われなくても、分かってるよ。

成瀬さんがお前に手を出す訳ねぇし。

好きなお前が自分に好意持ってんの分かってて、
それに応えらんねぇから、
辛いんだろうがよ!

成瀬さん、真っ直ぐだからなぁ。
隠れてこいつなんか、
ヤレばいいのに。

でも、成瀬さんはそんな事が出来ない人なんだよなぁ。
仕事にストイックだからよ」


篤のその台詞を聞きながら、
とりあえず頷いてはみる



気付いてはいたけど、

私の成瀬に対しての気持ちは、
篤にバレバレみたいだ




それにしても、成瀬と私がする事をしてしまった事を、
篤は全く知らないみたい



何処かで、成瀬は私に手を出したって、

あなたの思っているような人間じゃない、って、言ってしまいたい



でも、あの夜、私が強引に迫らなければ成瀬は私に手を出さなかった訳で、

本当に成瀬は篤の言うような人物なのかもしれない



そう思うと、
篤は成瀬をよく分かっているのかもしれない



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