LOVEPAIN②
馴染む
部室のセットに有る、
ソファーベンチに早立良太と腰掛ける
「広子ちゃんって、ツイてる子だよね?
ラッキーだね!」
唐突にそう声を掛けられ、早立良太の方を見ると、
自信に満ち溢れたような笑顔を向けられた
「いえ、私は基本ツイてないです……」
「そうかな?
だって、俺と共演出来るんだから、ツイてるでしょ?」
「そっ、そうですね!」
アハハ、と笑い飛ばし、
これ以上話し掛けられないように、俯いた
やっぱり私、ツイてないなぁ
キツイ香水の匂いも、ずっと嗅いでるとまひするのか、
段々と早立良太のその匂いが気にならなくなって来た
ただ、胃がムカムカとはする