LOVEPAIN②


「で、その話の続きは?」



「ああ、だから何もないって。

“お前じゃあ、勃たない”って、
軽くかわされたけどねぇ」



「絶対嘘ですよ!!

モモさんで、勃たない訳がないです!!」


今は成瀬よりも、モモさん寄りになってしまう



モモさんで勃たないって、
成瀬の奴、一体何様のつもりなんだろうか?!




「でも、本当に勃って無かったけど?

実は、車の中で社長と二人っきりになった時に、

抱き付いて、こっちから無理矢理キスしようとしてその気にさせてやろうとしたんだけど、

そう言われて。

試しに触ったら、
下半身はしょんぼりしてたけど」


モモさんは、周りに聞こえないようにヒソヒソと声を潜めて話して来る



それを聞かされる私の心情は複雑で



成瀬がモモさんに欲情してくれた方が良かったのか、

そうじゃないのか、
よく分からない



聞いてる感じ、抱き付いたり、キスしようとしたり、
下半身を触ったりしたんだと、

モモさんに対して、
少しジェラシーを感じてしまう



多分、だけど、
成瀬はモモさんに魅力を感じ無かったのではなく、

自分の事務所の商品に手は出せないと、

ちゃんと一線を引いたのだろう……




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