LOVEPAIN②


「広子さん、すみません。
お話しの途中」


美濃さんは丁寧に、私に頭を下げる




「いえ、こちらこそ長く話しすぎました」



「じゃあね、広子」


モモさんは手を振り、
横に居る美濃さんは私に会釈をした



私はパイプ椅子から立ち上がり二人に対して、
会釈する




「モモと楽しそうに話してたじゃんか?」


こちらにやって来た成瀬にそう言われ、

悪事がバレたようにドキドキとしてしまう




「そうですか?

そうですね」


動揺しながらも、
何度も頷いてしまう



同じ成瀬の事務所じゃなければ、

同じAV女優同士仲良くしてはいけないルールが有った



モモさんと同じ事務所で良かった




そして、段々と、自分がこの仕事に馴染んで来ているのを感じた



仕事の内容はともかく、仕事が楽しいと感じて来た






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