LOVEPAIN②
「――女と一緒だったから。
そん時付き合ってた女の友達が広子の高校と一緒だったみたいで……」
「そう?
そっかぁ――」
そう言葉を発した瞬間に、
掴まれていた手を引かれ、
横の路地へと引き込まれた
壁に押し付けられて、
背にコンクリートのような固さを感じた
私の顔の左右に、
須田が腕を付いていて、
逃げられないように囲われている
「――俺、やっぱり今でも、
広子が好きなんだよ。
ガキの頃の思い出として、
ずっとお前の事が胸の中に有って。
きっと、ずっと思いを伝えられないで俺引っ越したから、
それでどっかで悔いや未練が有って。
またこうやって会えて、
その気持ちを思い出したのか……。
いや、こうやって伝えられて、
あの頃よりも強く、
広子が好きだって思う」