LOVEPAIN②

「――急にそんな事を言われても」



嘘でそんな事を言ってるとは思えないくらいに須田の目は本気で、

潤んだその瞳は心底愛しいように私を見ている



だけど、唐突にそんな事を言われても、

私は戸惑うし、
迷惑だと感じてしまう



その気持ちが重く感じる……



私は須田と同じ気持ちじゃないから――




ああ、こんな風に私だって成瀬を困らせていたのかもしれない



私の気持ちの方が
成瀬より大きくて重くて、

追い詰めて、逃げたくさせていたのかもしれない



こんな関係を辞めないか、
と突き放された、

あの夜を思い出してしまう



そう思うと、
今の須田の姿が自分に見えて来て、

突き放すのが可哀想になってくる




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