LOVEPAIN②

「運命とか簡単に口にしてるけど、
あんた誰にでも言ってるんじゃないの?

同じように、好きとかだって」



冗談だったり、
偽って騙す為だったり、
ホストの人ってそうやって女性を楽しませて、

お金を得る仕事じゃないのだろうか




「――そりゃあ、運命だとか好きだとか客に言った事は有るけど、

広子は俺の客じゃないだろ?

俺が信じられないか?」



「――信じられない」



本気で信じられないと思っているわけでもないし、

かと、言って、
もしかしたら須田に騙されているんじゃないかって気持ちも本当には有る



でも、今信じられないと答えてしまうのは、
逃げているだけ



信じていると答えたら、

須田の気持ちに対しても何かしら応えないといけなくなってしまう



まだ応えられない



そんな須田の事が嫌なのか、
嫌じゃないのか





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