LOVEPAIN②

「好きだから、広子。

俺、本気だから」


須田はもう躊躇いが無くなったのか、

一つ、一つ、と、
私の体を自分のものにして行く




「――うん」


私は須田の背に
すがるように両手を回す




仕事でのセックスとは、
仕方もその時の気持ちも、
全然違うものだと思った




AV女優になって、
撮影でセックスをする時に、

こんなものは愛なんかじゃない、ってどこかで思っていたけど、

やっぱり、愛なのかな、と思ってしまった




須田はぴったりと私の上に覆い被さったまま、

コンドームの袋を片手で持ち口で破く


そんな仕草を見ながら、
昔の子供の時の須田を思い出して、

不思議な感覚がした



あの悪ガキが大人になり、
男になったんだなぁ、って、
感じてしまった




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