LOVEPAIN②
「これ、光ってるけど……」
須田はこちらに向かって歩きながら、
閉じていた私のその携帯電話を片手で開く
なんで携帯のランプが光っているのかは分からないが、
嫌な予感がする……
緑の小さな光が、
チカチカと――
「――不在着信で光ってんだろうけど、って、
えっ?不在着信18件?!」
撮影の時からずっと、
携帯電話をサイレントマナーとか言う設定にしていたからか、
音やバイブとかも全くないので気付かなかった
それに、最近携帯電話を持ち始めた私は、
いちいちそれをマメにチェックしたりもしない
私の携帯電話に掛けて来る相手は成瀬しかいなくて、
携帯電話を見ていなかったこの数時間の間に
何度も掛けて来たんだ……