LOVEPAIN②
「なんか、何度も掛けて来るって、ウザそうな女だな?」
須田が成瀬を女と間違えているのは、間違いない!
「えっ、うん……」
「こんなに掛けて来るって、
お前この子に金でも借りてんのかよ?」
「えっ?いや。
まぁ、ちょっとその子と上手く行ってなくて……。
一体、こんな時間にどうしたんだろ?」
なんか、鋭いな、って、
心臓がドキッとした
ただ、借金の方はもうなんとかなったけど
「――けどさ、金は冗談だけど、
こいつ広子に嫌な思いさせてんだろ?
こいつ女じゃなきゃあ、
ブッ殺してるけど」
そう言った須田の顔は
いじめっ子だった昔でも見た事が無かった顔で、
背筋がゾクッとして、
体の体温が下がるくらいに怖かった
口だけじゃなくて、
本当に殺すんじゃないかってくらいに、
細めた目が怖かった