LOVEPAIN②
「――そんな事、分からないじゃないですか?
私がAV女優でも、
本当に愛してくれる男性だって居ますよ。
自分の価値観だけで、
決め付けないで下さいよ」
そう言った私に成瀬は何も言い返せず、
こちらを見るだけ
「もし、成瀬さんの言うようにそうだとしたら……。
そうだとしても、
あなたがそれを言ったら駄目なんじゃないですか?
私をAV女優にしたのは、
成瀬さん、あなたじゃないですか!
」
そう言葉を吐き出したらまた悲しくなって来て、
泣いてしまいそうになるのを必死に耐える
「――だったら、なんだよ?
お前だって納得した上でAV女優になったんだろうがよ!
多くの金を得る為に、
大切なものを沢山失う覚悟も無かったのかよ?!
金の為に他の男とヤッてんのに、
そんな私でも本気で愛してくれる、って、
どれだけ厚かましいんだよっ!」
今迄見た事がないくらいに、
声を荒げて怒鳴る成瀬に、
怯んでしまう