LOVEPAIN②



その後の帰りの車内は、
一言も会話らしい会話は無かった



私はただずっと、窓の外を見ていた




マンションの下に車が止まり、
私が何も言わず逃げるように車から降りようとすると、

背後から声を掛けられた


「なぁ、近いうちに産婦人科に行っといてくれないか?」


その言葉に、ドアにかけていた手が止まる




「――産婦人科?」





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