LOVEPAIN②

『――おっ、広子!

無事に家着いたか?』


受話口から須田の明るい声が聞こえて、
少し、ホッとしたような感覚がした



今の自分にはこの辛い世界だけじゃなくて、

須田の居る明るい世界も有るんだ、って




「うん。

須田は仕事の方、大丈夫だった?」



『うーん。

店長に、床の上に正座させられたまま説教されて、
その後店の掃除。

そんな感じで、許して貰えた』


アハハ、と笑う須田は子供みたいで、

この人と居たら毎日が楽しくなるのかな?

と、思ってしまう




「――須田、私付き合ってもいいよ」



もう辛くて限界で、
誰かに側に居て欲しい




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