LOVEPAIN②
「あっ!広子!
お前メール返って来ないから、来ないのかと心配しただろ」
須田は改札の向こうから私の姿を見付け、
安心したように溜め息をつく
「ごめん……」
そうかぁ……
メールって返事を返さないといけないのか
今の私には、
まだメールを打つ所迄は……
「じゃあ、行くか?」
須田のその言葉に、
私は急いで改札を出る
須田は出て来た私に寄り添うと、
私の手を自然と握る
本当に恋人同士なんだなぁ、って、
ドキドキとしてしまう
ふと、須田が着ている茶色のスーツを見て、
昔、茶色の服を彼がよく着ていた事を思い出した