LOVEPAIN②


「――俺も、ホストだから、
広子の事を責められないから」


その須田の声に、ハッとする



「うん…」



まだ、彼氏で有る須田がホストだったら嫌だとか、
他の女性と楽しんでると思うと嫉妬したりとか、

そんな気持ちが湧かない




「――広子が嫌なら、
いつかホスト辞めようと思うけど、
とりあえず金貯めてから。

俺、学ないから、就職するにしても限られるだろうし。
広子に金銭的に苦労かけたくないから、
少しだけ我慢してくれるか?」



「うん。分かった」


そう頷く私は、理解の有るいい彼女に見えるかもしれないが、

本当は何も思っていないからかもしれない



須田がホストの事に対して嫌かどうかとかだけじゃなく、

須田との将来なんて一切考えていない



彼と、ずっと一緒に居たいわけでもないのかもしれない





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