LOVEPAIN②

「そういえば、昔、俺が掃除の時間、
広子にバケツで水かけたの覚えてる?」



「あっ、うん……」



その後、耳に入ったそのバケツの水で中耳炎になったと言う、
最悪な思い出付き



「広子はきっと、また俺に意地悪されたとか思ってただろうけど、

お前、あの時、河合の奴と楽しそうに話していたから。
俺、頭に来て……。

でも、あの時はごめんな」



「もういいよ。そんな昔の事」


そう言いながらも、
私は最近迄ずっとそれを根に持っていたけど



河合君、当時私が好きだった優しい男の子


でも、その何ヵ月後には、
私はまた違う優しい男の子を好きになっていたような



誰かに優しくされたらすぐに惚れてしまうのは、

今も変わっていないかもしれない


後、顔のいい男に弱い



でも、涼太や成瀬の事が有り、
自分に優しくして来る顔のいい男は最悪なのだと、

今はそう思うけど



だとしたら、
須田もそうなのだろうか?






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