LOVEPAIN②

「おい!起きろよ!!」


その怒鳴り声で、
私は目を開いた



太陽がサンサンとカーテンを通して射していて、
DVDプレーヤーに付いたデジタル時計を見ると、

朝の8時を過ぎた頃




目の前には、みるからに機嫌の悪い須田の姿が有って、
その手には私のピンクの携帯電話が握れていて……




「――ちょっと、えっと」


私はベッドに横たわっていた体を慌てて起こすが、
寝起きだからか頭が回らない



なんで須田が部屋に居るのだろう?と考えて、

合鍵を渡していた事を思い出した




そして、今、須田の機嫌が悪いのが、
私の携帯電話の中の何かを見たのだと思うけど、

特にこれと言って問題になるような事はないはず



残っている成瀬からの大量の着信だって、

須田は本人に訊いてそれなりに納得しているはず





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