LOVEPAIN②

「ずっと携帯持ってなかったとか、
誰がそんな嘘信じんだよ!

ふざけんなよっ!」


須田は私の携帯電話をその場に叩きつけると、

ベッドから出られずにいる私の髪を強く掴んだ




「痛いっ……」



そんな須田が怖くて、
体がわなわなと震えて、
涙が溢れ出して来た




「――嘘……じゃない……。

信じてくれないなら、
もう私なんかと付き合わなければいいじゃない」


そう言って、大声で泣いてしまう



篤に聞いた話だけじゃなくて、
須田に昔苛められていた時のあの悲しさや悔しさとか、

色々と思い出してしまう


記憶の何処かでずっと須田に感じ続けていた畏怖に、
耐えられなくなってしまう



怖い――






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