LOVEPAIN②
「あっ、広子ちゃん!
じゃあ、ベッドの上に。
本番ありになったの、
成瀬ちゃんから聞いてる?」
コウジロウさんは台本を手に、
こちらに近付いて来る
「――はい。
聞いてます」
そう言って成瀬の方を振り返ると、
成瀬が少し驚いたようにその表情を崩した
その表情を見ていると、
やはり自分は騙されたんじゃないか、
そんな気持ちに襲われる
「そっか。なら良かった」
コウジロウさんは安心したように、笑う
「――別に、本番だけじゃなく、何でもしてもいいですよ?
中で出されても、顔にかけられても、どうだって」
自暴自棄になっているのか、
口からそう勝手に漏れる